もっとカッコつけようぜ?ってことをとにかく伝えたいんだ。
ミニマリストだ断捨離だと、ファッション以外でも様々なものが淘汰される今日。引き算を重ねて、頑張っていることがばれずに、どれだけイケている人間だとアピールできるかが重要とされているみたいだ……!
SNSの影響なのかトレンドの波が小さくなって、誰もがインフルエンサーと呼ばれる人々と同じものを簡単に手に入れられるようになった。どうしようもないほどダサい人も少なくなったが、信じられないほどイケてる人はもっと見なくなったなあなんて感じるようになっている。
カートコバーンなどのアーティストやスパイク・リーの映画の登場人物なんかに憧れて、古着屋で似たようなものを日々探していた2000年代。FRUiTSやTUNEといったスナップ雑誌の全盛期で、原宿には足し算を重ねた、エネルギーに満ち溢れるファッションを纏う人々が集っていた。自分自身もかっこいいと思われたい、モテたい、スナップに載りたいと雑誌がつくり出すトレンドを必死に追っていて、エディスリマンがディオールのデザイナーだった時には、スリムでロックな服も着てみたけど、ひどく似合っていなかったなあ!
そんな、思い返せば失敗だと思うようなスタイルが今の自分をつくっている。間違えたっていい、ダサいと思われたっていい、後ろ指をさされたっていいじゃないか。それが人として、男としてのスタイルをつくっていくのだから。
今日はとびっきりのお洒落をしよう。攻めたヘアに挑戦してみよう。ばかばかしいほど洗練された店にはいってみよう。踊るように東京を歩いてみよう。恥ずかしいくらいかっこつけてみよう。